こんにちは、ハルです。
JLPTの中で読解は苦手だけど、聴解は比較的できる!とういう学習者は多いのではないでしょうか?
JLPT合格のコツは
苦手を克服するより得意を伸ばす!です。
聴解は練習すれば高得点が期待できます。
過去に私のクラスの学生の中には満点を取った人もいます。
それも短期間でぐんぐんできるようになりました。
・どんな練習をすればいいのかわからない
・ただCDを聞いて問題を解くことしかできない
・教え方のコツを知りたい
そのお悩みズバリ解決します。
現役日本語教師の私が、実際の授業で効果的だった練習方法を例題を使って解説します。
これを読めば、学習者の得点アップが狙えます。
発話表現・即時応答を鍛える
発話表現
場面を表すイラストを見ながら、状況の説明を聞き、矢印の人の発話を選ぶ問題です。
練習すれば満点が狙えます。
試験に出る会話表現はパターンが決まっています。
突然、今まで聞いたことがない表現が出ることはほとんどありません。
ですから、ひたすら問題集を繰り返えせば暗記が可能です。
私はN4クラスならN4とN5、N3クラスならN3とN4の問題のように、受験級以外の問題も練習させます。
例えば、「先生の家で食事をいただきました。帰るとき何と言いますか。」と質問します。
答えはあえて用意せず学習者の声を拾います。
期待した答えが返ってくるときもあれば、そうでないときもありますが、どちらもOKです
違う場合は何故違うのか?
その場合の表現を教えます。
テンポに気をつけながら、毎日数問をQAしていると発話表現を覚えることができます。
学生も楽しみながら覚えてくれます。
即時応答
短い話を聞いてその返事を3つの選択肢から選ぶ問題です。
発話表現と同じで繰り返し練習すれば高得点が期待できます。
ただ、発話には学習者を混乱させる
- 縮約形
- 曖昧な表現
- イントネーション
に気をつけながら、慣れさせる必要があります。
「違う電車に乗っちゃったね。」「明日までにしなくちゃ。」などの縮約形はもとの形と意味を確認し音読しながら覚えます。
いろいろなパターンを用意しておくと言い回しに耳が慣れます。
「いいんじゃない」「できないんじゃない」など表現や、「手伝ってくれる→いいよ。(⤴)」「コート着て行ったら?→いいよ(⤵)」などのイントネーションによって肯定の意味になるもの、否定の意味になるものも練習すれば、どちらの意味か素早く判断できるようになります。
アルバイト先などで縮約形や、曖昧な表現はよく耳にしているため、実生活に直結している会話表現は吸収もいいです。
縮約形・曖昧な表現・イントネーションのようにみんなが間違えやすい問題は試験に出る問題です。
繰り返し練習させて得点アップにつなげましょう。
そのためにも毎日繰り返し練習させたいものです。
私が担任をしているクラスでは、JLPTの1ヶ月前くらいから担当の先生方にお願いして、毎日授業の開始5分の時間を発話表現や即時応答の練習をしていました。
聴解のCDをただ聞くだけでも効果があります。
詳しい練習方法はこちら
動作主・話す人がするのか?聞く人がするのか?
文型には誰がするか分かりづらいものがあります。
例えば、話し手が動作をする。
- ~させてほしいんだけど
- ~させてもらえない
- ~させてくれない
- ~てもいい
- ~ようか
など、許可を求めたり、申し出をするときに使う文型。
聞く人が動作をする
- ~てもらえる
- ~くれない
- ~てほしいんだけど
- ~たらどう
- ~ばいいんじゃない
など、依頼、提案、指示をするときに使う文型。
話し言葉の表現になると学習者を混乱させます。
誰がするのか、確認しながら練習します。
何度も練習することによって、誰がするか素早く分かるようになります。
問題を解くコツ
聴解を伸ばすために一番効果的なことは、日本語を聞き慣れることです。
それと問題を解くコツを知ることも得点をアップさせることにつながります。
聴解の問題をやるときは必ずメモを取るように指導しましょう。
最初は母語でいいので、「男の人、何をする」とか「女の人、最初に何をする」などメモを取りながら問題を聞く習慣をつけさせましょう。
何も書かないより、メモを取って聞いた方が、キーワードを聞き取りやすくなります。
しかし、メモを取る作業を留学生はしない傾向があります。
練習の時から積極的にやらせましょう。
母語でメモを取ることに慣れてきたら、「母語+日本語」でメモを取り、最終的には日本語だけでメモが取れるようになることを目標としましょう。
ちょっとしとコツを知るだけでテストの得点をアップさせることができます。
おススメの問題集
発話表現の指導に使いやすテキスト。
「完全マスター聴解」スリーエーネットワーク
縮約形、曖昧な表現、イントネーション、動作主など、項目別にまとまっていて使いやすい。指導用に最適。どのレベルもおススメできます。
問題集として使うなら
「ドリル&ドリル日本語能力試験聴解・読解」UNIKOM
1冊で聴解と読解の練習ができる。JLPT対策授業にちょうどいい分量。
みなさんの教え子が全員合格できますように。
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