こんにちは、ハルです。
JLPTにクラス全員を合格させたい!
日本語教師ならだれもが思うことです。
JLPTだけじゃなくテストって問題を解くコツがありますね
日本人なら当たり前のように身に付けてきた問題を解くコツ。
でも、留学生には知らないことが多いことに驚きました。
・今さら聞けないJLPTの基本知識を知りたい
・問題を解くコツを教えてほしい
その悩みにズバリお答えします。
現役日本語教師の私が、JLPTに合格させるために効果的だった取り組みを
【問題を解くコツ】に重点をおいて解説します。
これを読めば、JLPTだけじゃなく、入試問題を解くのにも役立ちます。
JLPT合格のために知っておくこと
みなさんご存じだと思いますが、JLPTはただ高得点をとれば合格できる!という試験ではありません。
問題は大きく【言語知識(文字・語彙・文法)】【読解】【聴解】の3つの科目に分かれていて、それぞれに基準点が設けらています。
N3の場合、各科目の基準点は19点です。
例えば、N3の合格点は95点ですが、文字・語彙・文法で50点、聴解で50点取っても、読解が10点しか取れなければ不合格になってしまいます。
ですから、すべての科目で基準点以上の得点を取らなければいけません。
文法も読解も聴解も全部得意!なんていう学習者ならいいのですが、なかなかそうはいきません。
得意な科目とそうでない科目があるのが普通です。
特に非漢字圏の学習者にとって漢字は苦手。
勉強も苦手意識が邪魔をして進まないケースがよくあります。
しかし、どんな試験にも言えることですが、試験に合格するためには知識を身に付けるだけではなく、問題を解くコツを知ることが重要です。
学習者の中には試験そのものに慣れていない人も多いので、問題を解くコツを身に付けさせて、プラスαの点が取れるようにしていきましょう。
このプラスαの点が合格を大きく左右することになります。
消去法を身に付ける
JLPTのようなマークシート方式のテストでは正解を選ぶ確率をあげることが重要になります。
もちろん運だけでは合格できませんが、どちらかで迷ったとき正解を選べれば合格に近づけます。
普段の練習では問題を解くとき、4つの中からこれは絶対違う!という番号に×をつけさせるようにしましょう。
日本人なら当たり前にやれることですが、学習者でこれをする人は少ないです。
頭の中で消去しているのかもしれませんが、問題用紙に×をつける習慣をつけさせたいものです。
視覚で捉え、4択ではなく、少なくなった選択肢の中から答えを導き出した方が正解の確立は高くなります。
言語知識の問題だけでなく、聴解でも消去法をさせながら聞く習慣をつけさせましょう。
時間を意識した練習
限られた時間内にすべての問題を解答すること!
これはとても重要です。
N4レベルなら1番の目標にしてもいいくらいです。
試験慣れしていない学習者は分からない問題にぶち当たると、そこで止まってしまいます。
時間を忘れて考え続け、気が付いた時には残り時間わずかで、できる問題に手を付けずに試験終了!
なんてこともよくあります。
これが一番もったいないです。
ですから、普段から時間を意識させながら問題を解き、解くペースを感覚で覚えさせることをおススメします。
これは何度も練習が必要です。
私は問題練習をさせるとき、大問ごとに時間を決めて問題を解かせます。
例えば、言語知識の文の文法1なら13問を6分で解くとか、文の文法2なら5問を5分とか、少し短めの時間設定をして解かせます。
最初は何分経過や、あと何分とカウントしながら時間を意識させます。
初めの頃は時間内に全然できませんが何度も練習していくと、その時間内で解けるようになります。
この問題はこのくらいのペースで解く!という感覚を身に付けさせることで本番で時間が足りなかった!を防ぐことができます。
ですから、模擬試験以外は全て大問ごとに時間を区切って【問題を解く→解説する】の流れで練習します。
時間を意識させると、問題を解く集中力も身につきます。
最初は時間をカウントしますが、慣れてきたら「初め」と「終わり」だけにします。
自分で時計を見て時間を確認させることが大切だからです。
学習者の中には時計を持っていない人もいますが試験までに必ず用意させましょう。
会場によっては時計がなかったり、見えにくいところもあるので時計は絶対に持っていくように指導します。
また、同じ問題を何度もやらせることも重要です。
一回目は時間がかかってできなかった問題が、二回目、三回目になると余裕で解けるようになります。
早く、正確に問題が解ける!という自信をつけさせることも大切です。
問題を解く順番を考える
問題を最初から順番に解く学習者は多いです。
言語知識の問題では、文字語彙、文法から始まり、読解へと続きます。
ほとんどの学習者は読解が得意ではありません。
読解は短文、中文、長文、情報検索の順番になっていますが、この順番で解いていくと長文で時間を使いすぎ情報検索までいけない学習者が出てきます。
長文は時間をかけて考えても得点を取ることがあまり期待できません。
ですから読解はまず情報検索から問題を解かせましょう。
情報検索は比較的読みやすく点が取れやすいと言われています。
問題を何度か練習しておくと、問題に慣れることができ、得点につなげることが期待できます。
読解はまず情報検索をやって、それから短文へ戻るようにさせます。
もちろん時間配分はしっかり意識させてください。
マークシートの書き方
基本的なことですが、マークシートの書き方もしっかり指導しましょう。
いい加減なマークや消し残しはマークミスにつながる恐れがあります。
普段からマークシートで練習をさせることが大切です。
また、時々とりあえず問題用紙に丸をつけ、最後にまとめてマークをする学習者がいます。
絶対にやめさせましょう。
時間がなくなり書けなかったり、マークする段がズレて全滅!なんてこともあります。
問題を解きながら、適切な場所にきれいにマークする練習を普段からさせることが大切です。
まとめ
今回はJLPTの問題を解くコツを重点的に解説しました。
JLPTに限らず試験の一番の攻略法は慣れることです。
問題に慣れる。
時間に慣れる。
記入に慣れる。
授業でJLPT対策をするとき、文法などの解説も大切ですが、問題を解くコツを教えることも大切です。
プラスαの点が取れるようになれば合格に近づけます。
けして難しいことではないので、ぜひ練習に取り入れてみてください。
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