こんにちは、ハルです。
2022年の日本語教育能力検定試験を受験されたみなさん。
お疲れ様でした。
受験された方の声から年々試験が難しくなっている様子がわかります。
結果が届くまではドキドキですが、じっと待っているだけではいけません。
来年は日本語教師にデビューしたい!と思っているなら今から就活を始めましょう。
就活を始めるタイミングは?
どんなことに気を付けて応募したらいいの?
どんな学校がいいの?
日本語教師になりたい!と思っている方々に日本語学校の常勤の立場から就活のコツをお教えします。
これを読めば、日本語教師の就活が分かります。
日本語学校の採用スケジュール
日本語教師の養成講座を無事に終了したし、あとは12月の検定試験の結果を待って就活を始めよう!と考えている方。
出遅れてしまうかもしれませんよ。
ほとんどの日本語学校では4月と10月に入学式があります。
つまり、4月と10月から新しいクラスが始まるわけです。
4月のクラス構成はだいたい11月からおおよそ何クラスが開講できるだろう…と考え始めます。
それに伴い、既存の非常勤講師の皆さんに、来期の出勤可能日の調査を行います。
そこで、おや?先生が足りないぞ?となるわけです。
ですから、求人もこの頃からかけ始めます。
この10月から12月にかけては求人数も多くなるので働きたいと考えている方にとっては選びたい放題!となるわけです。
ですから、4月から日本語教師を始めたいと思うなら、この時期から就活を始めるのがベストです。
就職サイトの代表的なものは日本村です。
お住まいの地域の日本語学校を探すことができます。
また日本語学校のHPに採用ページがあるのでここもチェックしましょう。
10月から働きたい場合は夏休み前から募集をするので7月くらいから就活の準備を始めましょう。
日本語学校を比べる
日本語学校には2種類あるのをご存じですか?
学校法人がやっている日本語学校と、民間の企業がやっている日本語学校。
日本語教師として働く差はほとんどありませんが、働く環境に少し違いがあるかもしれません。
学校法人の認可がおりるには厳しい要件、例えば、教室の広さや、トイレの数などが細かく決められているので、学校法人の日本語学校の場合はハード面の環境は整っているかもしれません。
また、常勤として働く場合は私学共済に加盟できるのでそのメリットはいくつかあります。
例えば、結婚や出産手当金がもらえたり、積立貯金の制度(普通預金より金利がいい)があったり、提携している宿泊施設の割引があったりと福利厚生が充実しています。
逆に、民間企業がやっている日本語学校では、コロナ禍で留学生が入国できないような苦しい時期でも、一時的に別の業態へ移動して働けた!という話を聞きました。
といっても、非常勤講師として働く際はあまり関係がありません。
学校法人、民間企業の学校でも大事なことは学校の雰囲気です。
働く職員の雰囲気や学校に流れる空気感がご自身にあっていることが一番大事です。
また、使用しているテキストも必ず確認しましょう。
多くの日本語学校では「みんなの日本語」をメインテキストとしていますが、最近では「いろどり」を使ったり、オリジナルテキストを使用している学校もあります。
また、新人の先生の場合はどれくらい指導が受けられるか聞くといいでしょう。
例えば、
ベテランの先生の授業の見学ができるか?
自分の授業を見てもらえるか?
教案のチェックをしてもらえるか?
勉強会などスキルアップできる場があるか?
学校によっては人手不足で新人の先生の教育にかける時間に余裕がないところもあります。
常勤の先生の数も重要かもしれません。
日本語教師として働く場所
日本語教師として働く場所は、日本語学校だけでなく専門学校もあります。
コロナ禍前、留学生の増加に伴い専門学校でも留学生の受け入れを始めた学校が増えました。
この専門学校の留学生とは、日本語学校で2年間勉強した学生が次の進学先として大学や専門学校を選択し勉強している学生のことです。
その出口は、日本で就職することです。
人気の専門学校には自動車、介護、観光、ビジネス、ITなどがあります。
専門学校ですから、専門科目を教える講師がいますが、留学生に日本語科目を教える講師も必要です。
何故なら、日本での就職を考えた場合JLPTのN2、N1レベルまで日本語力を上げなければいけません。
日本語学校の2年間でN2レベルまで目指せる学生は漢字圏の学生なら期待できますが、非漢字圏の学生にはなかなか難しいです。
ですから、専門学校でも引き続き日本語の勉強は必修になるわけです。
また、やさしい日本語を使って専門の知識を教えられる先生は重宝されます。
自分の培ってきたキャリアを生かしつつ日本語教師がやれるのが専門学校の魅力です。
日本語学校と専門学校の留学生の違い
私は今、専門科のある学校に勤務しているため、日本語科と専門科の両方の授業を受け持っていますが二つには大きな違いがあります。
日本語学校の留学生
- 日本語が話せない → 勉強にやる気がある
- 語彙コントロールが必要
- チームティーチングが主流なのでチームでクラスを見る
専門学校の留学生
- 日本語が上手な学生が多い → やる気に差がある
- 日本慣れしているため扱いが難しくなる
- 授業はすべて自分で考えるので好きなようにできる
一長一短です。
初めて日本語教師をやるなら、おすすめは日本語学校です。
学生たちが頑張って日本語を上達していく姿は日本語教師として励みになります。
慣れてきたら、専門学校も面白いです。
日本語学校ではできないような授業をアイデア次第でやることができます。
履歴書を書くポイント
採用する側が何を期待しているか?
日本語学校の場合、チームでクラスを担当するのでチームワークが必要となります。
協調性はあるか?頑固な考え方ではないか?とても重要です。
また、学生は日本語こそできませんが、国で大学や大学院まで出た学生もいます。
学生に対して適切な対応ができるか、それぞれの国の文化を尊重できるか、基本的なことではありますが人柄は重要視されます。
さらに、履歴書作成ではあなたの社会人としてのキャリアもアピールしましょう。
先ほども言いましたが、専門科のある学校では日本語+αのことができる先生は重宝がられます。
キャリアだけでなく、書道やお茶、着付け、剣道、柔道など日本文化に関わる特技をお持ちの先生も喜ばれます。
遠慮せず自分をPRしましょう。
模擬授業はここに注意する
模擬授業で気を付けること。
- 主役は学生
- タスク達成のための授業になっているか
- 時間配分
教案をぎっしり書いて、しっかり準備して模擬授業スタート!
先生がひたすら話す、話す、話す…
よくあるパターンです。
授業は学生が主役です。
いかに学生に発言させるかを考えましょう。
模擬授業には学生役の講師が2~3名入ります。
先生相手の授業は緊張しますが、学生だと思いキュー出しをしましょう。
また、与えられた課のタスクを達成するための練習になっているか、語彙コントロールは適切か、教案を作成する際から注意しましょう。
類似表現があれば質問をされた時に困らないように調べておきます。
しかし、どんなに準備しても、想定外の質問をされることもあります。
そんなときは「先生の宿題にしておきます。次の授業まで待ってください。」と言えばいいです。
間違ったこと、わからないことを思い付きで答えるとマイナス評価になります。
それから、模擬授業は何分と時間の指定があります。
何分でどこまでやらなければいけないか、時間を考えた構成を考えましょう。
まとめ
就活は日本語教師に限らず行動力が第一です。
就活サイトを検索して「どうしよう…」と考えているだけではどんどんチャンスを逃します。
まず動く。
そしてどこが自分にとっていい場所か考えればいいです。
自分の直感を信じて動いてみましょう。
皆さんが日本語教師としてデビューできることを応援しています。
コメント